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トリノ王立歌劇場 ラ・ボエーム 2010.8.28(水) 東京文化会館

boheme_img.jpg

トリノ王立歌劇場
ジャコモ・プッチーニ作曲
ラ・ボエーム
2010.8.28(水) 東京文化会館

ミミ:バルバラ・フリットリ
ロドルフォ:マルセロ・アルバレス
ムゼッタ:森 麻季
マルチェッロ:ガブリエーレ・ヴィヴィアーニ
ショナール:ナターレ・デ・カローリス
コッリーネ:ニコラ・ウルヴィエーリ
ベノワ:マッテオ・ぺイローネ
アルチンドーロ:マッテオ・ぺイローネ
パルピニョール:エルネスト・アレジャンドロ・エスコバー・ニート
税関の役人:ウラディミール・ユルリン
巡査部長:マルコ・スポルテッリ


指揮:ジャナンドレア・ノセダ
演出:ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ
合唱指揮:ロベルト・ガッビアーニ

トリノ王立歌劇場管弦楽団・合唱団
杉並児童合唱団

=================================================================

今日は、日本初来日となる イタリアのトリノ王立歌劇場の来日コンサートに行って参りました。
今回の来日では ヴェルディの椿姫とプッチーニのラ・ボエームの2演目の上演で 本日はボエーム…

とりあえず感想はというと
ほぼ想像していたとおりで 質は高かったと思いますが 一歩物足りなさも残った上演でした。

…で その質の高さを感じたのも 物足りなさが残ったのも
理由は この劇場の質をここまで高めた功労者でもあるノセダ氏の指揮によるところが大きいでしょう。

ノセダ氏の指揮は 基本的に 巧く安定感があり しかも よく練られた緻密なものだと思うのですが 心を揺さぶるような踏み込みには欠ける演奏だったと思います。
プッチーニの音楽では 大きく且つ濃密な世界が広がっていき リスナーが それに飲みこまれる形で感動を引き起こされ また 最大限に大きくなりきった後に 平穏な世界が広がり ふとした幸福感に包まれたりする…等といった場面があったりすのですが……
そのような類の陶酔感に浸ることは 今回の舞台中 一度も出来ませんでした。 非常に残念な感じ。

まぁ ボエームは プッチーニの作品中 楽曲的完成度の高い作品であるも それ故に 大胆に情感を爆発されるような楽曲姿勢を感じさせるような作品でもないので(前作マノン・レスコーのような勢いは無い。)
手堅い指揮だけでは 一歩物足りなさを遺す結果になたのかもしれません?

歌手に関しては 良い歌手 いまいちの歌手と分かれました。
良かったと思うのは 主役の2人 フリットリとアルバレス

フリットリは イタリアのプリマ然とした歌唱で (彼女自身ミミを避けてきたことは当然だったことを改めて感じさせられはしたものの)ミミとして 適正とは言えない歌唱ながら 非常に聴きごたえのある立派なものでした。
指揮が 今一歩 感情的に踏み込んでこない部分があったり 音楽自体が こじんまりしてしまっていた部分もあったので むしろ それはそれで良かったと思うくらいです。

アルバレスは 既にロドルフォを歌う声の適正はありませんでしたし 役柄に対する解釈自体が 単純に純粋で繊細な青年というものでもないため
特に一幕の見せ場などでは 一般的に求められるであろうスタイルとは別物で 声と表現の両面に於いて 輝かしさや繊細さには欠けていたため
『旬を過ぎた声、ロドルフォらしくないスタイルと 多くのリスナーを難色を感じさせる面』はあったと言え 賛否はあったと思いますが
個人的には そういった歌い回しを選び その中で キャラクターをシッカリ構築出来ていたので 全体的にみれば なかなか良いロドルフォに仕上がっていたと思います。

そして 割と検討していたのがマルチェッロ役のヴィヴィアーニ。良い声だし 雰囲気は出ていました。
ただ 棒立ちの場面や演技も半端で ちょっと残念なところもありましたが…

後の歌手は いづれも いまいち以下

ショナールのカローリスは 役柄を単なるグループの年長者的なイメージ(他の人物と違い既に経済的に成功しつつあるため)だけでしか演じられていない詰らないものでした。

コッリーネ役のウルヴィエーリは 声は良いものの まったく深みの無い歌唱で 役柄のイメージは無し

ムゼッタの森に関しては 完全に毛色違い。 個人のリサイタルでムゼッタのアリアを歌っている分には良いにしても こうやって舞台の中で 特に今回のような歌手陣と混ざって歌うと異質感と共に貧弱感の強い歌唱で まったく面白くありません。
少なくとも 雰囲気だけでも出ていれば…と思いますが 森… 演技面が またよろしくないので どうにもね……
モミュスの場面では 全然、盛り上がらないし 分かれの場面では (僕は)失笑すら誘われてしまい ミミとロドルフォの歌唱に対して盛りあがっていく気分まで削がれてしまいました……

ドレスデンの薔薇に続き、ほんと 森には やれやれでしたね……

演出に関しては う~ん……
まぁ オーソドクスなのは 別に嫌いじゃないし ことボエームに関しては むしろ下手に遊ばれちゃうより良いと思うのですね。
舞台セットの美観自体は 質素ながら 結構 悪くないとも思えたくらいです。
でも 立ち回りが上手くなく あちこちでマゴマゴしちゃっている感じが不快だったし 役柄に対する掘り下げは 歌手個人の表現以上に見えてこなかったし面白い演出とは言えなかったと思います。

……といった感じだったので
全体的にみれば 質は十分に高い公演でしたし (大型扱いですが 実質)中堅の劇場公演としては 上々だったと思いますが
完全に満足いったか?というと 今一歩…という感じだった…と言わざるを得ません。


付け加え
観客は 結構、盛り上がっており あらゆる場面でブラヴォが出ていました。(森にも 結構なブラヴォが出されていたし…)
大方の感想としては かなり高評価で大成功の舞台だったと言えるのではないでしょうか?
僕の感想は ともかくとして……



さて
明日は、椿姫……




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Comment

いちごっ娘

あらあら~全幕観られたのですかー?
相当長かったのではないでしょうか…
オペラっていつも思うんですが
すっごく単純なストーリが多いですよね。
でもとても長いーーー!(笑)
今度は椿姫をご覧になるのかしら?
  • URL
  • 2010/07/29 11:21

nao

ボエームは、比較的短いのですが それでも6時半開演、ニ回休憩で9時半くらいまで…という感じでした。

ここのところ(昼に劇場入り、終了は一日の終わりって感じの)ワーグナーなんかも続いていたので
随分と楽なんですけどね(笑)

今日は夫婦で感激なので、これから アフタヌーンティーを楽しみ ゆっくり劇場入りして椿姫を見てくる予定です。
  • URL
  • 2010/07/29 11:37

Mia

とうとうトリノだったんですね!
月日が立つの早‼ですね。

ちょっと残念そうですけど、観れるだけで羨ましいわ!
  • URL
  • 2010/07/29 22:04

nao

Miaさん

えぇ トリノだったんですよ。
ほんと 月日が経つの早いですね~

う~ん
残念なところが無かったとは言いませんが
全体としては かなり良かったですよ。
というか
オペラって そもそも完璧な演奏ってのには なかなか出会えるものじゃないと思うんですよ。
名盤中の名盤だって 穴の一つや二つはあるものです。
そう考えると 昨日のコンサートは 相当 質は高く なかなかの内容だったと思います。

そう思っても やっぱり 不満を言わずにはいられないものなんですが……
  • URL
  • 2010/07/30 01:54

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nao

Author:nao
30代半ば…… いや そろそろ後半と言ったほうがよいか?
既婚で一人娘の父です。
洋服のデザインなんぞをしたりする会社をやっていたりなんかします。
長いコト カメラで自分の写真を撮っていないので スカイプ中にwebカメラで撮ったものを……

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